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2024.02.04

石田篤史さん「誰を財団に巻き込めばいいか?」を語る

みんなでつくる財団おかやまの場合

ーーー誰を市民コミュニティ財団の仲間に巻き込んでいけばいいのか、財団設立前に岡山のどういう課題を捉えて、その課題を一緒に考える仲間をどういうふうに集めて、どんなふうにメンバーを把握していったのかをお伺いしたいです。

まず事務局は岡山NPOセンター(以下Nセン)とは別でした。というのが、当時のNセンメンバーを中心に、財団機能はNセン内につくらないほうがいいという感覚がありました。

みんつく

僕も外から関わらせてもらって、NセンはNPO支援の団体だけど、コミュニティ財団は、寄付者のためのものでもあるし、NPOのパートナーなので、機能をわけた方がよいため、実行委員会形式にして、別物としてNセンにバックアップしてもらった形です。 

元々、2011年に行政委託でNセンが、当時、市民ファンドをつくろうと勉強会をしていました。当時私は行政職員としてプライベートの立場で参加していました。

1番最初、僕が代表になることはもちろん決まっていないんですけども、とりあえず、財団をつくるための動きを私がしますと言って、元々勤めていたところを2012年3月に退職をし、5〜6月に「こういう財団をつくろうぜ」と呼びかけてくれる20代、30代の若手を集めています。

この時はNPOの人に限らず、いろんな分野の人です。僕たちが捉えている問題はこれというのを決めてたわけではなくて、岡山は山も海も離島もあるし、北と南では状況が違うので、各27市町村の人にまずは呼びかけ人になってもらおうとしました。

ゼロワン地区という弁護士がいない場所で弁護士をしてる人や、林業に関わっている若者や、これから絶対増える訪問診療を熱心にやっているお医者さんなど、そういう狭間にいる人こそこれからの課題に触れやすいんじゃないかという観点で27市町村全部埋めたかったので、声をかけていったところ、結果として呼びかけ人は105人になりました。

呼びかけ人105人の集め方はバー!?

ーーーその27市町村の中の105人の人たちの集め方はどんな感じで集めたのでしょうか?

まず最初はメンバーに声をかけて、その後、候補者を決めて1本釣りしていきました。1本釣り以外のもありまして、例えば県北で訪問診療しているドクターに、県南で訪問診療しているドクターを紹介してもらいました。ちなみに、それが今の3代目の代表です。こういう分野の人はいないですかとテーマを決めて紹介してもらい、会いに行くという方法をとりました。呼びかけ人を探していると、向こうから声がかかることもあります。会うためにけっこうバーを使いました。

ーーー バー?

仲の良いバーテンダーがいたので、今度こういうことをするので、面白い人がいたら紹介してと言っていたんです。それで面白い人が来ると、「いま誰々さんが来てます」と連絡をもらったら仕事場が近いので偶然を装って会いに行っていました。

ーーー人が集まる馴染みのお店の方に声をかけておくんですね。なるほど!

そうですね。でも基本的には、必要な人物像を決めてアプローチしていくスタンスです。じゃないと、どうしても知っている人から選んでしまうとコミ財団の広がりが内輪になってしまいます。だから本当に全然それまで知らなかった人に会いに行きました。

ただ岡山は狭いので友だちの友だちというスタンスで会いに行ける利点はありますね。まず人となりを見て、距離を詰めていく。

ーーーいいですね。立ち上げの時にNPO界隈で集めがちな地域もあるのですが、NPOにこだわらなかった理由はなんでしょうか?

NPOはあくまでパートナーであり、活動の仲間であり、連携先なので、経営の判断は別のメンバーですることが大事ですね。理事になれば助成先にうちの場合しないので、それもあって、NPOじゃない人で経営は考えるというようにしました。

公益財団法人みんなでつくる財団おかやま
通称みんつく。530名以上の方からの寄付4,133千円をもとに設立した「みんなの何とかしたいをカタチにする」市民コミュニティ財団。

https://mintuku.jp/

インタビュー/宝楽陸寛

石田篤史(いしだあつし)

公益財団法人みんなでつくる財団おかやま

公益財団法人みんなでつくる財団おかやま初代代表理事。12年間、岡山県庁の職員を経て、現在は倉敷の工務店に勤務。FMくらしき「縁join!!SPOxT」パーソナリティ、岡山県観光特使など。

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