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2024.02.04

石田篤史さんが語る「寄付者に寄り添うインフラになる」その真意とは?

みんなでつくる財団おかやまの場合

ーーー中間支援の力も借りながらコミュニティ財団をつくる時に、なにか気を付けていたことはありますか?

やっぱり線引きです。僕らNセン(岡山NPOセンター)に事務代行で頼んでただけで、だから別に税理士事務所に頼んでもよかったんですよ。

ーーー意思決定をちゃんと線引きするということですね。なぜそう思われたのでしょうか?

例えばNセンががっつり関わると、助成金、事業支援助成みたいなのも団体の自主性を促すんじゃなくて代行イメージになるんですよ。だからみんつくは、あくまでインフラ、場の提供であって、 実行するのは団体で、その力を発揮しやすくするために、どうやってサポートするかや場をつくるかということに特化していました。

僕らはむしろ寄付者の方を向いている団体なので、 ハレーションが起きるだろうなと思って、距離感があった方がバランスがいいだろうと感じました。

ーーー中間支援機能が下手するとバッティングする可能性があるからですね。

目的が変わっちゃう可能性が高いですね。なので、逆にNセンもみんつくのそのパートナーの1つなので、この団体は事務が弱いなという時には、うちの助成金からNセンにそこが委託するみたいなことも考えています。

そこは団体の自主性だから、選択するのは団体の自由なんですよね。イベントの受付や募集の受付などをNセンに委託したらどうですか、助成金から出せますよ、みたいなことも含めてテインします。

ーーー先ほどの「インフラなので」と「寄付者の方を向いている」話をもう少し詳しく聞かせてもらっていいですか?

インフラというのは、寄付しようと思ったらそこに相談するとか、なんかやろうと思った時に思いを流すインフラということを意識をしています。だからみんつくの初期段階で、僕は代表はすぐ変わると言っていました。外には言いませんでしたが。

NPOに限らず、中小企業は代表者や事務局長など、番頭さんの影響が大きいじゃないですか。 そうしないために、みんつくは代表者は最大2期4年なんです。

そうすることで事務局の中身がリフレッシュする。そうすることで、コミュニティ財団に行けば寄付ができるし、寄付を思いがあるところに届けてもらえるし、NPOの方の相談に行ったらその事業を発展させるための資源とつないでもらえる場所にしようっていうことで、 残念ながらちょっと、もちろん完全に事業のあれがうまくいってないから、CFJの人から見たら僕の名前が頻出するかもしれないですけど、岡山の人がみんつくの名前を聞いても僕の名前は出てこない人がいっぱいいますから。

ーーーなぜインフラという言葉を使うんですか?

僕はもともと土木技術者だから常に仕組み化を意識していて、人ではなくインフラなので、人に依存しないようにしています。みんつくの基礎マインドはもう仕組み化なんですよ。

ーーー「寄付者の方にちゃんと向く」その心をもう少し聞かせてください。

寄付者の思いを第一にするというのが正しいのかもしれないですけど、必ずしも、うちへの寄付を進めないというのがみんつくのポイントかもしれないなと思っていて。

例えば100万円で基金したいという人がいました。だけど冠基金にすると審査会もこちらに委ねられるんで、その方はすごく地域の団体に思いのある方だったから、 僕が提案したのは、100万やめて基金50万円にして、50万を手元に残して、 うちが助成した団体や、審査した団体の情報は開示されるから、その中で例えば落ちたところで応援したいところとか、通ったけれど来年も応援したいところに残りの50万で直接寄付してくださいと言ったんです。これはみつんつくとしては象徴的だなと思っていて。

ーーー「寄付者の方をちゃんと向く」は「寄付者の思いをちゃんと聞く」ですね。すごい!

そういう意味では、みんつくファミリー的つながりがすごく強くて、OBOGがなんかの時には、手伝いに来ることがあります。

インタビュー/宝楽陸寛

公益財団法人みんなでつくる財団おかやま
通称みんつく。530名以上の方からの寄付4,133千円をもとに設立した「みんなの何とかしたいをカタチにする」市民コミュニティ財団。https://mintuku.jp/

石田篤史

公益財団法人みんなでつくる財団おかやま

初代代表理事。12年間、岡山県庁の職員を経て、現在は倉敷の工務店に勤務。FMくらしき「縁join!!SPOxT」パーソナリティ、岡山県観光特使など。

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