ーーー一般財団法人たかまつ讃岐てらす財団の設立キャンペーンでは、仲間が広がったと実感したタイミングはどんなときでしたか?
見たことのない名前の方から寄付があったときに実感がわいてきました。
いま思うと、寄付集めに動いたメンバーが自分の言葉で財団のことを伝えたことで、寄付者も視点の違う話をそれぞれから聞くことになり、聞いた人の脳裏にコミュニティ財団とはどうやらこういうものだ、という輪郭が形成されたのかもしれないですね。
メンバーの誰かが言った言葉をそのまま言うわけではなく、例えば教育委員会の先生は「みんなでニヤニヤしながら見よう」と言ってくれた人もいるし、県庁職員の方は「これは革命だ!」とも言ってくれて、みんながそれぞれの言葉で発信してくれたのが大きかったです。
SNSのシェアも同じで、無言でそのままシェアするのではなく、自分の言葉を添えて発信してくれる人がたくさんいたことで、思いが伝播したと思います。
あとは、てらす財団応援アプリで撮影すると首元にてらす財団のロゴが蝶ネクタイのように着くものを使ってもらったりしました。
オーソドックスな方法を淡々としていたと思うのですが、強く意識したのはたくさんの人に会うことです。
例えば同じ場所で開催されるお祭りに2回出店したのですが、1回目はあまり見向きもされなかったものの、2ヶ月後、2回目出店の際は、「知り合いの誰々さんから聞きました」などの声が返ってくるようになりました。やったことはないですが、選挙活動のような動き方をしていたと思います。
インタビュー/石本貴之
大美光代
一般財団法人 たかまつ讃岐てらす財団
一般財団法人 たかまつ讃岐てらす財団代表理事。数年前まで地域の地の字も興味がなかったが、地域課題というモンスターに立ち向かう人々に出会い、「この人たちとずっと関わっていたい」と思い始める。得意なことは「お役に立つ、ニーズに応える」こと。苦手なことは自分のことを話すこと。2022年3月、香川大学大学院地域マネジメント研究科(MBA)修了。