ーーー円卓会議で取り上げたテーマを教えてください。
3回実施しました。
1回目:人が育つ地域とはなんですか?
2回目:誰もが安心して暮らせるまちってなんですか?
3回目:地域で働くってどういうことですか?
1回目に「次世代のことを話しているのに、若い人がいないよね」と参加者に言われて、それで2回目は数人、3回目には全部で10名くらいの高校生に参加してもらい、ど真ん中で話をしてもらいました。
ーーーそのテーマに設定した理由は何ですか?
申請した際に人材育成の視点を大事にしたかったからなのですが、テーマ設定が難しかった。
2回目の際には、NPOの活動を後押しするため、誰も取り残さない、スペシャルニーズということを言わずに語るのは不自然なので、福祉的な視点を入れて語りました。
3回目は、1回目のテーマに戻ろうということで、香川県の大学収容力などを見た時に外に出る子どもたちが多いので、地域で暮らすことや働くことにどんなことを思っているか、大人3人、高校生3人で語りました。まず高校生に語ってもらい、次に大人に話してもらい、最後はいっしょに話すという方法にしました。
ーーー円卓会議の方法をとった理由は何ですか?
人を集めるイベントをする際には、一方通行にしないこと、お客さんをつくらないことを大事にしています。円卓会議は見たこともやったこともなかったが、やってみたかったのもあります。
課題を考えて難しい顔をするよりも、みんなで「こういうこともあるよね」「あんなこともあるよね」みたいな、そういう場になるように心がけています。例えば会場の選び方だとか、誰をメインで話してもらうのかなど、そういうところは結構気を使っています。
つながりが増えて、学校と私たちや、そこに来た大人たちと事業が生まれたりもして、円卓会議がコミュニティ財団を伝える広報の役割にもなりました。
インタビュー/石本貴之
一般財団法人 たかまつ讃岐てらす財団
たかまつ讃岐てらす財団、通称「てらす財団」は、どこかの「誰か」ではなく、市民が「みんな」でお金を出し合ってつくったコミュニティ財団です。
https://sanuki-tellus.jp/
大美光代
一般財団法人 たかまつ讃岐てらす財団
一般財団法人 たかまつ讃岐てらす財団代表理事。数年前まで地域の地の字も興味がなかったが、地域課題というモンスターに立ち向かう人々に出会い、「この人たちとずっと関わっていたい」と思い始める。得意なことは「お役に立つ、ニーズに応える」こと。苦手なことは自分のことを話すこと。2022年3月、香川大学大学院地域マネジメント研究科(MBA)修了。